Dominique Nachi

浸る男

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



 

男は銭湯で、湯に浸る。
日本は温泉という素晴らしい文化があるのに、温泉の入り方を教わらない。
酒を1,2杯飲んで、フーと湯につかる。長居をしてはならない。
その時の恍惚感は時間を超える。

浸るって色んな使い方をするだろう?
過去に浸る、思い出に浸る、優勝の思いに浸る、
どれも気持ちいい感覚だろう?悪いことじゃないんだ。

浸るって、遠い存在と、
今の自分が重なるような感覚だろうか。

彼は時空を超えて、現実世界にいながら身体は宇宙をつらぬく。

その自己投影が、恍惚とした状態であって、
周りから見られていると同時に、
見返している、己に満ち足りた状態。

浸っているだけで、満足だ。

ぷは~と一息。

 


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© 2020 Dominique Nachi

テーマの著者 Anders Norén