朝起きて、男が部屋に来ないかとチャットで誘ってきた。僕は2階で、彼は7階の704号室に泊まっていた。Ok, I’ll go and say hello. とテキストを打って、7階まで足を運ぶ。一体どんな男性だろう?すると704号室から溢れんばかりの騒音クラブミュージックが聞こえてくるではないか。OMG、またすごいとこに来てしまったと思いながらも部屋をノックして開ける。
Hey What’s up Man〜?! 中にいたのは酔っ払った長身の男。
名前はエディ。フランクフルト育ち、エストニアとロシアのハーフ。ゲルマン民族的大柄でスキンヘッドにギラギラとした目つきのその男は一見強面だが、話してみると根はとても優しい単なるクラブ好きの遊び人だった。
箱から瓶ビールを取り出して僕にくれ、それを飲みながら僕は部屋から見えるベルリンの街並みを見下ろした。7階の部屋は2階よりもずっと綺麗で設備が整っており、ここに移動したい、と思った。
昼から大使館でビザの手続きをする予定のこの男。朝から飲んだくれたパーリーピーポーがもっとも厳格な大使館に赴く姿はギャップがありすぎて、想像すると笑えてきた。Someone there should help me.と彼は笑いながら言った。
ここが俺の小さなヘブンだという二段ベットの下で2人で酒を飲みながら、男はズボンをお下ろしてセクシーショーを始めた。
すると、Excuse me! と窓を叩いて、急に入ってきたアジア人の清掃のおばちゃん。
マンガの1シーンのように男は飛び上がってパンツを上げた。おばちゃんは、Check out ? Or No? と大声で男に聞き、ドイツ語で少し男と話した後部屋を出て行った。一体なんだったのだろう?男2人がベットにいるのを見て、おばちゃんは何を思っただろう?
思いがけず朝から飲む羽目になった。
その後のこの男の行方は知らない。