Dominique Nachi

解剖学、生理学、生体力学 ①

Skeletal System
骨について

さっそく質問です。人間の体はいくつの骨で支えられているでしょう?答えは206個です!そんなにもたくさんあるんですね。

骨は内側の柔らかくてスポンジのような細胞(Cancellous)と固いフレーム(Compact)で成り立っています。この絶妙な構造が強くて軽い骨となって私たちの芯になっています。

一般的な成人の骨の重さは10kg以下ですが、もし同じくらい強い鉄の骨をつくろうとすると400kgにもなります。それでも鉄は骨のように自らを再生する復元力は持ちません。鉄筋コンクリートよりも固く、ステンレス銅よりも軽く、自ら修復する力を持つ骨は、人間の体を支える完璧な素材だと言えるでしょう。

骨は常に生まれ変わっています。破骨細胞(Osteoclasts)が古い骨を溶かし、骨芽細胞(Osteoblasts)が骨を新しく形成しています。一年に5~10%生まれ変わっているといわれています。

しかし、年齢とともに骨を作る働きより、骨を壊す働きの方が強くなるため、骨量は低下していきます。よって骨密度が減少し、高齢になると骨粗しょう症(Osteoporosis)になるリスクが高まります。その他にも骨の病気は、腱炎(Tendonitis)、脊柱前彎症(Lordosis)、離断性骨軟骨症(Osteochondritis/Cartilage Fragmentation) 、間板変性症/腰痛(Disc  Degeneration)などがあります。

骨を強くする(Ossification)ために骨の原料であるカルシウム(フルーツ、野菜、豆腐、ヨーグルト)を一日700mgは取りましょう。カルシウムを吸収する手助けをするビタミンDをとるため、太陽の光に当たりましょう。そして運動で骨を鍛えることが大切です。

Articular System
関節について

骨と骨をつないでいるのが関節です。関節は265個、その60%が手足にあります。私たちは関節のおかげで、体を様々な方向に動かすことができます。

関節は3種類あります。頭蓋骨のように動かない関節(Fixed Joints)、脊髄のように少しだけ動く軟骨( Cartilaginous, Synovial)、そして動く範囲が大きい骨膜(Synovial)です。一般的に私たちが呼ぶ関節はこの3番目のSynovialでしょう。Synovialは7つの形のタイプに分かれます。Hinge(腕)、Ball&Socket Joint(肩、腰)、Pivot(首)、Condyloid(手首)、Saddle(親指)、Gliding(指、足)です。この様々な形の特殊性によって、動く方向性が違います。

関節の動きは主に、Flextion/Extension (屈曲/進展)、Abduction/Adduction(外転/内転)、Eversion/Inversion(回外/内外)、Lateral/Medial (外旋/内旋)があります。

関節を知るにおいて、最も重要なのが、Cartilageという骨と骨の間にある関節軟骨です。Cartilageは運動をするときに衝撃を吸収し、骨と骨の摩擦を軽減し、骨を守ってくれています。骨と骨の間はSynovial Fluidと呼ばれるヒアルロン酸をたっぷり含んだ関節液で満たされています。運動をすると、関節液が押し出され、Cartilageが吸い取ることで、栄養を吸収しています。運動をしないと、Cartilageに栄養が行き届かないので、関節が弱ってしまいます。

Cartilageが損傷すると痛みを感じます。Arthritis(関節炎)は最も多い関節の病気です。またPheumatoid arthritis(関節リウマチ)は二番目に多い病気です。これは骨膜が増殖してCartilageとSynovial Fluidまで侵食し、骨と骨ががちがちにくっついてしまう病気です。

関節を固めないためにも、Ⅰ時間おきに席を立ち、動きましょう。歩く、スポーツはとてもいいことです。過度な動きやワームアップなしでの運動は関節を痛めてしまうこともあるので、中程度の活動をキープしてください。

Muscular System
筋肉について

筋肉は人体に600ほどありますが、3種類に分かれることをご存じですか?

Cardiac Muscle(心臓筋肉)は神経から独立して自発的に動き、血液を押し出すため最も強い筋肉です。Visceral Muscles(内臓筋肉)も自発的に動きますが心臓ほど強くはありません。Skeletal Muscle(骨に付随した筋肉)は意識的に動かす筋肉で、体の40%を占めます。私たちがよく人体図などで見る筋肉はこの3番目の筋肉です。また、補助筋肉として、筋肉と骨を結びつけるTendon(腱)、筋肉と筋肉を結びつけるFascia(筋膜)があります。

【The Sliding Filament Theory】
筋肉は筒状のFiber(繊維)の集まりです。その繊維を構成する最も小さなものはMyofibril(筋肉繊維)と呼ばれます。Myofibrilの中にはMyosin(太い繊維)とActin(細い繊維)が交互に並列しています。筋肉を収縮するときはMyosinとActinが重なり合い、筋肉を伸ばすときはMyosinとActinが離れている状態です。この構造によって筋肉は収縮、弛緩することができます。筋肉は本当によくできていますね。

筋肉はいつもペアになって動きます。
Biceps(二頭筋)/Triceps(三頭筋)、Pectoralis(胸筋)/Latissimus(広背筋)、Abdominal(腹筋)/Erector Spine(脊柱起立筋)、Quadriceps(四頭筋)/Hamstrings(ハムストリングス)、Iliopsoas(腸腰筋)/Gluteus(臀筋)といった感じです。

例えば、Bicepsが収縮するき、Tricepsは伸びます。この時、動かす筋肉をAgonistといい、それを支える反対の動きをする筋肉をAntagonistといいます。このように筋肉はいつもペアで動いているので、両方をバランスよく鍛えることが大切です。

【Calf Muscle Pump】
Calves(ふくらはぎ)を動かすことで血流が全身に押し流されます。それをCalf Muscle Pumpといいうます。血流は心臓によって全身に押し流されていますが、下半身にたまりがちです。ふくらはぎを動かすことで、血流の流れを良くしましょう。

私たちの生命活動の源であるエネルギーは、太陽の光、食べ物から取り入れるGlucose(グルコース)と酸素です。Glucoseは体内に取り入れられた後、ATPという形になって貯蔵され、ADPという形になってエネルギーとして発散されます。ADPはATPに変換されてMyoglobinという筋肉の中の細胞に貯蔵され、使われるときにADPになる。つまり、エネルギーの形が変わっているだけで、私たちの体はうまく外から取り入れたエネルギーを体内に保存するシステムを持っているのです。

私たちは歩くだけでも200の骨を動かし、40の筋肉を使っていると言われています。ポールダンスで一回転する簡単な動作だけでも、たくさんの筋肉を合わせて使っているのです。より筋肉を発達させ抵抗力をつけることで、筋肉はより効果的に酸素を取り入れ、血液の供給が向上します。




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© 2021 Dominique Nachi

テーマの著者 Anders Norén